2017年11月20日(月)Live2D社が毎年行っている「Live2D Creative Award 2017」に「幽怪奇譚」と言うタイトルの作品投稿を投稿しました。今回はその感想と作品紹介を書いていこうかと思います。
Live2D Creative Award 2017

■幽怪奇譚(ゆうかいきたん)


■今回のコンテスト応募の感想

このコンテストには毎年応募しているのですが入賞したのは2014年のみです。
Live2D Creative Award 2014

毎年そうなんですが、約3ヶ月という期間で1つのムービー作品を作ると言うのは本当に大変で、毎週土日は朝から晩まで作品づくりに没頭し、平日も仕事が終わってから寝るときまで作業をしていました。

その疲れからか途中で限界を感じ今年は応募を止めて来年に備えようかと何度も考えましたが、締切のラスト1週間たまたま仕事が落ち着いたため、有給休暇で5連休ぐらいとって締切の数時間前にギリギリ投稿することができました。

今回の作品はレンダリング作業だけでも2時間半もかかるため、締め切りまで数時間前だと再投稿はできない状況での作成は本当にヒヤヒヤものでした。

もっと簡単な作品にすればこんなに苦戦しなくても済むことなんですが、そもそも自分がLive2Dと言うアニメーションツールを触り始めたのが、「自分で描いた絵を動かしてアニメとかゲームを作りたい!」と言うのがきっかけだったので、そこからはブレたくなかったのです。

この手のコンテストに作品を出すと、どうしても賞を獲るための作品作りになってしまうため、「何故そのツールを使おうと思ったのか」と言う根本を忘れがちになってしまいます。自分も何度か流されそうになりましたが、その度に初心を思い出して自分本来に道からそれないようにしました。


■作品説明
さて、長々と書きましたが作品自体の説明です。
大きなストーリーがあるわけではないですが、自分がホラー系の脱出ゲーム作成をしたかったため、それをイメージするようなオープニングムービーにしてみました。Live2Dの特性をより見せるため、キャラが手前に出たり奥行きのある動きを意識しています。

■ストーリー
巫女の幽衣(ゆい)は呪われた地域(廃墟のような街)を開放するため霊玄(れいげん)と共にその場所に乗り込みます。そこは行方不明になる人や霊の目撃情報が多く悪霊の渦に包まれていました。その渦は台風の目同様、中心の上空が一番邪念の抵抗が少なく侵入に適していたため、ビルの屋上から離脱し幽体のみで侵入を試みるのです。自由に離脱でき、悪霊である敵を直接討つことができるのは幽衣だけだったため単独での侵入となります。呪われた地域を悪霊から開放し、幽衣は無事に脱出できるのでしょうか。

■人物紹介
幽衣(ゆい)CV:青柳るう様
霊感の強い巫女。幽体離脱し霊に限りなく近い存在になることで悪霊を直接討つことができます。

霊玄(れいげん)CV:吉谷俊彦様
幽衣の祖父であり、同じく強い霊力を持っている。幽体離脱はできないが、ビルの屋上より幽衣をサポートする。言霊(ことだま)を使って幽衣に助言したり幽体の抜けた幽衣の肉体を護る。

謎の男 CV:吉谷俊彦様
ムービーの冒頭に登場する謎の男。何かに追われているのか、小さな部屋で何かに怯えている。

■絵について
CLIP STUDIOでキャラクターを描き、最終的にLive2Dで使用できるようにレイヤー分けなどしてあります。クオリティに関してはやや低いかもしれません。ほぼラフのような絵で時間短縮とLive2Dの特性である「手描きの絵が動く」というのを活かそうとも思いました。実際Live2Dに落とし込んでみると、思うようにならないとこもあり、そのへんはPhotoShop上で修正などかけてあります。※現時点ではLive2Dに落とす際はPhotoShopデータに変換しない読み込めないからです。

■声について
こえせん♪様
http://voice-koesen.com/
声の発注をしたのがコンテスト締め切り1週間前。正直今回はボイスなしにしようかとも考えましたが「こえせん♪」様の対応が早いのは2015年の応募作品のときに知っていましたので、思い切って発注しました。やっぱり声が入ると全然作品のクオリティが違いますね。料金もかかりますが発注して良かったです。ちなみに料金は今回の作品で2万円ほどです。

■BGM、SEについて
時間も予算もないですが、それなりのクオリティはほしかったので下記の素材サイト様に協力していただきました。専用の音源ではないため単独の音だけではつながりがおかしかったり、イメージと少し違ったりしましたが、重ね合わせたりこちらで調整することでかなりイメージには近くないっています。この手の素材サイト様には本当に助けられます。

○Music-Note.jp様 http://www.music-note.jp/ ○甘茶の音楽工房様 http://amachamusic.chagasi.com/index.... ○SE びたちー素材館様 http://www.vita-chi.net/sozai1.htm


■使用ツール
・絵の作成:CLIP STUDIO、PhotoShop
・アニメの作成:Live2D Cubism Editor 3.0
・タイトルロゴの作成:Illustrator
・コンポジット作業、エフェクト作成、音編集:After Effects

■まとめ
やはりと言うか時間にはかなり追われます。しかし、Live2Dと言うツールは自分の描いた絵を動かせるという夢のアイテムですので、自分のようにアニメムービーやアプリ開発でキャラクターを使用したい人にとっては覚えて損はないかもしれません。コンテストも大変と言いながらも自分の作品が1つ増えるので今後の活動にとても約に立ちますから、自分を追い込むことも大切なことなのだと思います。うまくはまとめられませんが長々と読んでいただきありがとうございました。